医療機器の業許可概要

医療機器 国内販売の際に必要な業許可

日本において医療機器を輸入し市場で販売するためには、下記の業許可を必要とします。
また、扱う医療機器の薬事承認および認証、届出は、「医療機器製造販売」をしようとする者が申請し、あらかじめ品目ごとに承認、認証、届出を受けなければなりません。ただし、一般医療機器(クラスⅠ)は届出が必要で、管理医療機器及び高度管理医療機器のうち厚生労働大臣が基準を定めて指定した医療機器(指定管理医療機器)は、承認の代わりに第三者登録認証機関による認証が必要です。
「医療機器製造販売業」の許可は、企業としての責任体制の審査や製品の製造方法、品質管理(QMS)体制の審査を得たうえで許可されるかどうか判断されます。また、医療機器の承認は、製品の有効性、安全性、品質保証等について審査され判断されます。

  1. 「医療機器製造販売業」(薬機法第23条の2)
  2. 「医療機器製造業」(薬機法第23条の2の3)
  3. 「医療機器販売業・賃与業」(薬機法第39条 第40条)
  4. 「医療機器修理業」(薬機法第40条の2、3、4)
リスクに応じた医療機器の薬事法規制の概要
クラス分類 製造販売業 販売・賃貸業
業許可 承認・認証・届出
クラスⅠ 必要 要届出(自己認証) 特になし*1
クラスⅡ 必要 承認または認証*2 届出必要*1
クラスⅢ 必要 承認または認証*2 許可必要
クラスⅣ 必要 承認 許可必要

*1:特定保守管理医療機器に関しては、クラスⅠ、Ⅱに分類されるものであっても、販売業・賃貸業は許可が必要。
*2:認証は指定管理医療機器に限る。

医療機器メーカーが国内で「医療機器製造販売業(MAH/DMAH)」や「医療機器製造業(保管)」等の業許可を取得するためには、都道府県知事の許可が必要です。ただし、「医療機器製造販売業」は、直接病院に販売することはできません。その場合は、「医療機器販売業・賃貸業」の業許可も併せて取得する必要があります。

また、これらの業許可を取得するためには、各々の業に対して1名から3名の有資格者(場合によって異なります)を雇用する必要があります。全てのライセンスを取るためには最低4名から6名の有資格者が必要となります。ただし、これらの資格者は兼任が可能である場合とそうでない場合がありそれは条件によって異なります。

したがって、これから法人を設立しようとする場合は注意を要します。また、海外の医療機器メーカーが国内の業者と代理店契約する場合も、上記ライセンスを取得しているかどうか事前に調査する必要があります。

また、薬事申請時には「医療機器製造販売業」と「医療機器製造業」が決定している必要があり、薬事承認後、医療機器の販売開始時には、「医療機器販売業・賃貸業」と、修理を業として要する医療機器は「医療機器修理業」許可が必要となります。業の許可権者は、各業態に応じて下表のようになります。

業の許可権者および申請先
申請業態 許可権者および申請先 根拠条文
製造業の登録 厚生労働大臣の権限に属する事務を行うとされた地方厚生局長又は都道府県知事 則第114条の9/法第23条の2の3第1項
製造業の許可(再生医療等製品) 厚生労働大臣の権限に属する事務を行うとされた厚生局長(申請書類は都道府県知事に提出も可) 則第137条の8/法第23条の22第1項
外国製造業者の認定 厚生労働大臣(申請書類はPMDAに提出) 則第114条の15/法第23条の2の4第1項
外国製造業者の認定(再生医療等製品) 厚生労働大臣(申請書類はPMDAに提出) 則第137条の18/法第23条の24第1項
製造販売業の許可 厚生労働大臣の権限に属する事務を行うとされた都道府県知事 則第114条の2/法第23条の2第1項
製造販売業の許可(再生医療等製品) 厚生労働大臣の権限に属する事務を行うとされた都道府県知事 第137条の2/法第23条の20第1項
販売業・賃貸業の許可(高度管理医療機器) 都道府県知事 則第160条第1項/法第39条第1項
販売業・賃貸業の届出(管理医療機器) 都道府県知事 則第163条/法第39条の3第1項
販売業の許可(再生医療等製品) 都道府県知事 則第196条の2/法第40条の5第1項
修理業の許可 厚生労働大臣の権限に属する事務を行うとされた地方厚生局長又は都道府県知事 則第180条第1項/法第40条の2第1項

Japan MDCは、皆様が抱えられている様々な問題に対して、親身なるサービスおよびサポートを行っている医療機器のトータル・コンサルティング会社です。 是非お気軽にお問い合わせください。

page top